在宅医療・看護と、病院におけるそれを考える時、一番感じることは、在宅医療にかかわるDr.や看護婦(士)さんの殆どは、病院医療の経験がおありですが、病院のスタッフは在宅の現場を殆ど御存知ないことです。 *退院指導病院と在宅のギャップを一番感じたのは、義母が胃瘻(注:介護アラカルト「胃瘻」を参照下さい)の手術を受けた時でした。
その時の退院指導が在宅医療・看護の視点に立ったものではなく、ピントがずれていた為、ただでさえ大変な時期の介護が、さらに負担を増したように感じられました。
例えば、胃瘻部の清潔、消毒など、日々の管理について。 また、流動食の量や種類、栄養素についても、実におおまかな指導のみでした。
在宅で胃瘻による栄養法を始めるにあたって、胃瘻バッグなど消耗品の購入方法、日々の洗浄、管理、ガス抜き、カテーテルの掃除法、他、具体的説明が足りなかった為、私は、自分で情報を集めることとなり、また、知らない事による不安感が増しました。
病院によっては、胃瘻退院時の患者さんへの指導が全く充分でない所も、あるようです。 このような事は、胃瘻に限った事ではないように思います。 患者さんやその家族にとって、新たな事、病院と在宅で処置の違う事等において、医師も看護婦(士)さんも、患者さんの在宅における生活について、想像力を働かせて指導して下さる事を望み、それらのシステム作りが行なわれる事を願っています。 H.14.1.29 記 |