看取り後

 

介護が終わるという事は、家族をなくすと同時に、介護をしていた生活をもなくす、という事なのですね。
こう言うと「変な事を言う」と思われるかも知れませんが…。

介護をしている時には、「大変だ!!」「息苦しい」「自由になりたい」「一体いつまで続くの?」「私の人生を返して!!」などと、色々思っていた私ですが、自分を頼ってくれる人がいる、人から誉められる、認められる、などによる満足感、他、達成感もある場面があったことも確か。

介護が終わると、それらが皆なくなり、又、生活のリズムそのものが全て変化し、全く違う生活を新たに築かなければなりません。
私の場合は、仕事をしていませんから、何か、心を満たすものを見つける必要もあります。

それでも、いまもって積極的な社会活動が出来ず、愚図愚図しているのは、何か、私が心にまだ抱えているものがあるのでしょう。
看取り後に、こうして新たに介護に関するホームページを作っているのも、介護をなさっておられる皆さんと、お話させて頂いているのも、介護に関する資料を見たり、「死」や「あの世」についての本を読んだり、考えたりするのも、私にとっては癒しの過程、グリーフワークになっているのだと思います。

「なんとかしなければ」「次に進まなければ」「このままぼんやりしていてはダメ!」「早く!!早く!!」と自分を責め、せき立て、居心地の悪かった私ですが、癒しの過程、グリーフワークをしてるのだと考える事で、ふっと気持ちが軽くなり、このままでいいんだ、愚図愚図してもいいんだと、思えるようになりました。

今は、何でもできるような、それでいて何にも出来ないような気がする、私です。
 H.14.1.12 記  

 

 

                              


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